日別アーカイブ: 2009年10月15日

ATI Stream SDK v2.0 RADEON HD 5850 と OpenCL

ATI Stream SDK v2.0 beta4 がリリースされ、OpenCL も GPU で動作するようになりました。

ATI Stream Software Development Kit (SDK) v2.0 Beta Program

以前 こちら で書いたとおり、これまでは OpenCL の対象デバイスは CPU のみ列挙され、
GPU が使われることはありませんでした。

今回のアップデートでは GPU に対応しており、やっと本来の姿になったといえます。
サポート対象は基本的に Radeon 4000/5000 シリーズ。
Windows7 にもインストールできます。

OpenCL はすでに MacOSX や GeForce で動いており、GPU 対応もあまり目新しいものでは
無いかもしれません。でも HD 5000 があれば Direct3D 11, Compute Shader 5.0,
OpenCL 1.0 と新しい API を全部試すことが出来るので、ボードの抜き差し回数が減りそうです。
唯一 OpenGL 3.2 対応はまだのようです。

OpenCL 対応 ATI Stream SDK を使うにはドライバのアップデートも必要です。
RADEON HD 5870/5850 のドライバは 8.66 から 8.67 に更新されました。

下記は 以前 と同じプログラムで表示したもの。
DEVICE の列挙は 2つあり、上は CPU です。下が RADEON HD 5850 です。
COMPUTE UNIT が 18 個とありますが、5870 ではここが 20 でした。

CL_PLATFORM_PROFILE            = FULL_PROFILE
CL_PLATFORM_VERSION            = OpenCL 1.0 ATI-Stream-v2.0-beta4
CL_PLATFORM_NAME               = ATI Stream
CL_PLATFORM_VENDOR             = Advanced Micro Devices, Inc.
CL_PLATFORM_EXTENSIONS         = 

// Core i7 920
CL_DEVICE_TYPE = 2      // CL_DEVICE_TYPE_CPU
CL_DEVICE_VENDOR_ID = 4098
CL_DEVICE_MAX_COMPUTE_UNITS = 8
CL_DEVICE_MAX_WORK_ITEM_DIMENSIONS = 3
CL_DEVICE_MAX_WORK_ITEM_SIZES = 1024 1024 1024
CL_DEVICE_MAX_WORK_GROUP_SIZE = 1024
CL_DEVICE_EXECUTION_CAPABILITIES = 1

// RADEON HD 5850
CL_DEVICE_TYPE = 4      // CL_DEVICE_TYPE_GPU
CL_DEVICE_VENDOR_ID = 4098
CL_DEVICE_MAX_COMPUTE_UNITS = 18  // 5870 では 20
CL_DEVICE_MAX_WORK_ITEM_DIMENSIONS = 3
CL_DEVICE_MAX_WORK_ITEM_SIZES = 256 256 256
CL_DEVICE_MAX_WORK_GROUP_SIZE = 256
CL_DEVICE_EXECUTION_CAPABILITIES = 1

関連エントリ
ATI Stream SDK v2.0 beta4 OpenCL
DirectX 11 / Direct3D 11 と RADEON HD 5870 の caps
OpenCL の vector 型
ATI Stream SDK 2.0 beta と OpenCL