2015/11/29
2955U vs N3150/J1900/Athlon5350 (コンパイル時間の比較)
Celeron 2955U は低価格帯 PC に使われていた CPU (Haswell 世代) です。2955U を搭載した PC を入手したので flatlib3 のコンパイル時間を比較してみました。(Debug+Release)
・コンパイル時間の単位は秒、値が小さい方が高速
RAM 容量やストレージの速度など動作環境が一致していないのであまり厳密ではありません。特に Raspberry Pi は SD カードの速度に依存するので参考程度にお願いします。
core 数が半分でクロックも低いながら、2955U は Atom/Jaguar 系の 4 core/2GHz とほぼ同程度のコンパイル時間となっています。さまざまな機能が無効化されていますが性能は高く、core 単体では Atom/Jaguar に対して 2倍以上速いことになります。
J1900 よりも新しい N3150 の方が遅いのは TDP も低く Clock が下がっているため。GPU 性能では 4EU しかない J1900 が一番不利になっています。
関連エントリ
・Raspberry Pi 2 で速くなったコンパイル時間の比較
・BayTrail vs Kabini (Celeron J1900 vs Athlon 5350)
・コンパイル時間の比較 BayTrail
・Android Tablet Nexus 7 上に開発環境をつくる (Ubuntu)
CPU | core | clock | C/T | Compiler | RAM | コンパイル時間 |
---|---|---|---|---|---|---|
Celeron 2955U | Haswell | 1.4GHz | 2C2T | Clang-3.4 | 4GB | 93 |
Athlon 5350 | Jaguar | 2.0GHz | 4C4T | Clang-3.6 | 8GB | 88 |
Celeron N3150 | Airmont | 1.6GHz | 4C4T | Clang-3.6 | 16GB | 108 |
Celeron J1900 | Silvermont | 2.0GHz | 4C4T | Clang-3.4 | 8GB | 79 |
参考用 | core | clock | C/T | Compiler | RAM | コンパイル時間 |
Core i7-4790K | Haswell | 4.0GHz | 4C8T | Clang-3.6 | 16GB | 15 |
Atom Z540 | Bonnell | 1.8GHz | 1C2T | Clang-3.4 | 2GB | 426 |
Raspberry Pi2 | Cortex-A7 | 0.9GHz | 4C4T | Clang-3.5 | 1GB | 402 |
Raspberry Pi | ARM1176 | 0.7GHz | 1C1T | Clang-3.5 | 0.5GB | 1893 |
Netwalker | Cortex-A8 | 0.8GHz | 1C1T | GCC-4.7 | 0.5GB | 1902 |
・コンパイル時間の単位は秒、値が小さい方が高速
RAM 容量やストレージの速度など動作環境が一致していないのであまり厳密ではありません。特に Raspberry Pi は SD カードの速度に依存するので参考程度にお願いします。
core 数が半分でクロックも低いながら、2955U は Atom/Jaguar 系の 4 core/2GHz とほぼ同程度のコンパイル時間となっています。さまざまな機能が無効化されていますが性能は高く、core 単体では Atom/Jaguar に対して 2倍以上速いことになります。
J1900 よりも新しい N3150 の方が遅いのは TDP も低く Clock が下がっているため。GPU 性能では 4EU しかない J1900 が一番不利になっています。
CPU | GPU | sp | clock | fop | FLOPS |
---|---|---|---|---|---|
Celeron 2955U | HD Graphics Gen7.5 | 10EU | 200-1000MHz | 160 | 160.0 |
Celeron N3150 | HD Graphics Gen8 | 12EU | 320-640MHz | 192 | 122.9 |
Celeron J1900 | HD Graphics Gen7 | 4EU | 688-854MHz | 64 | 54.7 |
Athlon 5350 | RADEON R3 (8400) | 128sp | 600MHz | 256 | 153.6 |
関連エントリ
・Raspberry Pi 2 で速くなったコンパイル時間の比較
・BayTrail vs Kabini (Celeron J1900 vs Athlon 5350)
・コンパイル時間の比較 BayTrail
・Android Tablet Nexus 7 上に開発環境をつくる (Ubuntu)
手持ち端末のアップデート続きです。
● ASUS MeMO Pad 7 ME176 (2014)
ME176 は BayTrail を搭載した Android Tablet です。Atom Z35** ではなく Windows Tablet に使われているものと同じ Z37** が使われています。そのため GPU も PowerVR ではなく Intel HD Graphics Gen7 になっています。
Android 5.0 への更新で OpenGL ES 3.1 が使えるようになりました。現時点で Android の OpenGL ES 3.1 対応を確認した GPU をまとめると下記の通り。
同じ Atom でも Z35** の PowerVR G6430 とは異なり、Intel HD Graphics Gen7 は Windows 上で Direct3D11 に対応しています。Android でも AEP には非対応なものの独自の Extension により GS や Tessellator が使えるようになっています。AEP でないのは ASTC に対応していないことが関係しているのかもしれません。
逆に Mali-T760/PVR GX6250 は GS/Tessellator がない代わりに ASTC 対応です。
MeMO Pad 7 ME176 の OpenGL ES 3.1 における Extension 等の詳細は下記ページに追加しました。Android 5.0 でも 64bit には非対応のままでした。
・CPU/GPU OpenGL ES Extension (Mobile GPU)
また下記ページも更新しています。
・OpenGL / OpenGL ES 2.0 / OpenGL ES 3.2
OpenGLES 3.0 対応で 3.1 非対応な GPU は今のところ Adreno 300 だけとなっています。また Intel HD Graphics も Gen8 以降は AEP 対応であることが判明しています。
● ZOTAC Tegra Note 7 (2013)
更新によって Android 5.1 になりました。SHIELD 同様 NVIDIA 自身が販売しているデバイスなので、比較的こまめに新しい OS がリリースされています。4.2 から 5.1 まできちんとサポートしてきたのは好印象です。ただし Tegra 4 なので OS は新しくても OpenGL ES 2.0 のままです。
● Amazon Fire HD 6 (2014)
Android 5.1 (API Level 22) 相当の Fire OS 5 がリリースされています。性能は非力ですが OpenGL ES 3.1 対応です。
● Kindle Fire HDX 7 (2013)
Snapdragon 800 搭載で、今回取り上げた 4台の中では最も性能が高いハードウエアとなっています。しかしながら OS の更新は Fire OS 4.5 (Android 4.4 API Level 19 相当) までで Fire OS 5 には非対応でした。Kindle/Fire 系はデイバスの種類が限られているものの最新 OS の提供打ち切りがかなり早い印象です。特に Adreno 420 搭載なのに 3.1 AEP が使えない Fire HDX 8.9 (2014) は少々残念です。
iOS ではスペック上の問題さえなければ新しい OS が提供されているので、Fire も OS を継続してサポートしていればプラットフォームとしてもう少し開発しやすかったように思います。
・Amazon: Device and Feature Specifications
関連エントリ
・Android 端末のアップデート (1) Android Wear バージョン一覧と新しいアーキテクチャ
・Desktop GPU と OpenGL ES 3.1 API
・Android 5.x OpenGL ES 3.1 と対応 GPU
・(Kindle) Fire HD 6 は OpenGL ES 3.0 対応で非対称 4 core CPU
・ASUS MeMO Pad 7 ME176 で OpenGL ES 3.0 が復活
・Android の新しい GPU BayTrail-T Intel HD Graphics
● ASUS MeMO Pad 7 ME176 (2014)
ME176 は BayTrail を搭載した Android Tablet です。Atom Z35** ではなく Windows Tablet に使われているものと同じ Z37** が使われています。そのため GPU も PowerVR ではなく Intel HD Graphics Gen7 になっています。
Android 5.0 への更新で OpenGL ES 3.1 が使えるようになりました。現時点で Android の OpenGL ES 3.1 対応を確認した GPU をまとめると下記の通り。
GPU | API | SoC |
---|---|---|
NVIDIA Tegra K1 | OpenGL ES 3.1 AEP | Tegra K1 |
Adreno 420/430 | OpenGL ES 3.1 AEP | Snapdargon 810/805 |
ARM Mail-T604 | OpenGL ES 3.1 | Exynos 5 Dual (5250) |
ARM Mail-T760 | OpenGL ES 3.1 | Exynos 7 Octa (7420) |
PowerVR G6430 Rogue | OpenGL ES 3.1 | BayTrail-T Z3560 |
PowerVR G6200 Rogue | OpenGL ES 3.1 | MediaTek MT8135 |
PowerVR GX6250 Series6XT | OpenGL ES 3.1 | MediaTek MT8173C |
Intel HD Graphics Gen7 | OpenGL ES 3.1 | BayTrail-T Z3745 |
同じ Atom でも Z35** の PowerVR G6430 とは異なり、Intel HD Graphics Gen7 は Windows 上で Direct3D11 に対応しています。Android でも AEP には非対応なものの独自の Extension により GS や Tessellator が使えるようになっています。AEP でないのは ASTC に対応していないことが関係しているのかもしれません。
逆に Mali-T760/PVR GX6250 は GS/Tessellator がない代わりに ASTC 対応です。
GPU | API | GS/TS | ASTC |
---|---|---|---|
NVIDIA Tegra K1 | OpenGL ES 3.1 AEP | Y | Y(L) |
Adreno 420/430 | OpenGL ES 3.1 AEP | Y | Y(L) |
ARM Mail-T604 | OpenGL ES 3.1 | N | N |
ARM Mail-T760 | OpenGL ES 3.1 | N | Y(H) |
PowerVR G6430 Rogue | OpenGL ES 3.1 | N | N |
PowerVR G6200 Rogue | OpenGL ES 3.1 | N | N |
PowerVR GX6250 Series6XT | OpenGL ES 3.1 | N | Y(L) |
Intel HD Graphics Gen7 | OpenGL ES 3.1 | Y | N |
MeMO Pad 7 ME176 の OpenGL ES 3.1 における Extension 等の詳細は下記ページに追加しました。Android 5.0 でも 64bit には非対応のままでした。
・CPU/GPU OpenGL ES Extension (Mobile GPU)
また下記ページも更新しています。
・OpenGL / OpenGL ES 2.0 / OpenGL ES 3.2
OpenGLES 3.0 対応で 3.1 非対応な GPU は今のところ Adreno 300 だけとなっています。また Intel HD Graphics も Gen8 以降は AEP 対応であることが判明しています。
● ZOTAC Tegra Note 7 (2013)
更新によって Android 5.1 になりました。SHIELD 同様 NVIDIA 自身が販売しているデバイスなので、比較的こまめに新しい OS がリリースされています。4.2 から 5.1 まできちんとサポートしてきたのは好印象です。ただし Tegra 4 なので OS は新しくても OpenGL ES 2.0 のままです。
● Amazon Fire HD 6 (2014)
Android 5.1 (API Level 22) 相当の Fire OS 5 がリリースされています。性能は非力ですが OpenGL ES 3.1 対応です。
● Kindle Fire HDX 7 (2013)
Snapdragon 800 搭載で、今回取り上げた 4台の中では最も性能が高いハードウエアとなっています。しかしながら OS の更新は Fire OS 4.5 (Android 4.4 API Level 19 相当) までで Fire OS 5 には非対応でした。Kindle/Fire 系はデイバスの種類が限られているものの最新 OS の提供打ち切りがかなり早い印象です。特に Adreno 420 搭載なのに 3.1 AEP が使えない Fire HDX 8.9 (2014) は少々残念です。
iOS ではスペック上の問題さえなければ新しい OS が提供されているので、Fire も OS を継続してサポートしていればプラットフォームとしてもう少し開発しやすかったように思います。
Device | FireOS | Android | API | SoC | GPU | |
---|---|---|---|---|---|---|
Fire TV Stick | 2015 | 5.0 | 5.1 | 22 | Broadcomm 28155 | VideoCore IV |
Fire TV | 2015 | 5.0 | 5.1 | 22 | MT8173 | PowerVR GX6250 |
Fire | 2015 | 5.0 | 5.1 | 22 | MT8127 | Mai-450 |
Fire HD 8/10 | 2015 | 5.0 | 5.1 | 22 | MT3135 | PowerVR G6200 |
Fire HD 6/7 | 2014 | 5.0 | 5.1 | 22 | MT8135 | PowerVR G6200 |
Fire HDX 8.9 | 2014 | 4.5 | 4.4 | 19 | Snapdargon 805 | Adreno 420 |
Fire HDX 7/8.9 | 2013 | 4.5 | 4.4 | 19 | Snapdargon 800 | Adreno 330 |
Fire HD 7 | 2013 | 4.5 | 4.4 | 19 | TI OMAP4470 | PowerVR SGX544 |
Fire HD 8.9 | 2012 | 4.0 | 4.0 | 15 | TI OMAP4470 | PowerVR SGX544 |
Fire HD 7 | 2012 | 4.0 | 4.0 | 15 | TI OMAP4460 | PowerVR SGX540 |
Fire | 2012 | 4.0 | 4.0 | 15 | TI OMAP4430 | PowerVR SGX540 |
・Amazon: Device and Feature Specifications
関連エントリ
・Android 端末のアップデート (1) Android Wear バージョン一覧と新しいアーキテクチャ
・Desktop GPU と OpenGL ES 3.1 API
・Android 5.x OpenGL ES 3.1 と対応 GPU
・(Kindle) Fire HD 6 は OpenGL ES 3.0 対応で非対称 4 core CPU
・ASUS MeMO Pad 7 ME176 で OpenGL ES 3.0 が復活
・Android の新しい GPU BayTrail-T Intel HD Graphics
少々時間が空いてしまいましたが、手持ち端末のアップデート状況などをまとめてみます。
● Android Wear と Version 一覧
Android Wear は何度か UI の大きな変更が行われています。当初は Android 自体のバージョンと連動していましたが、5.0 以降は Android Wear のみのバージョンが併記されるようになりました。下記はわかっている範囲でのこれまでの Android Wear のバージョン一覧です。
2015年11月段階での最新版は Android 5.1 + Adnroid Wear 1.3 になります。Interactive Watch Face に対応したため再び Home Menu の UI が変更されています。Watch Face のタッチだけではメニュー画面にならず、画面の右端からスワイプで呼び出すようになっています。
● 複数デバイス対応とデバッグ
どのバージョンで対応したのか不明ですが、一つの端末に複数の Android Wear Device をペアリングできるようになりました。
例えば同じ Nexus 5 に LG G Watch と Moto 360 の 2台の Android Wear 端末をぶら下げることが可能。通知は両方に届きますし、片方を Wi-Fi 接続に設定しておけば Nexus 5 本体の近くになくても通知を受け取ることができます。便利かどうかはわかりませんが、持ち歩くのは腕に1台、デスクサイドに固定で 1台といった使い分けもできるかもしれません。
Android Wear の通信(同期)は基本的に 2つの仕組みが用いられています。
・メッセージの送受信
・アプリごとの共有ストレージの同期
初期のマニュアルに従った作りでは列挙されたデバイスを区別していないので、すべての端末に同じように同期が行われます。たとえば 3D imclock の場合、スマートフォン側のコンパニオンアプリによる設定が両方の端末に同時に反映されることが確認できます。
複数のデイバスに対応したことでアプリ開発中の動作確認が少々楽になりました。以前はペアリングするために Android Wear 端末と同じ数だけスマートフォンやタブレットが必要でした。なお複数台接続した場合、Bluetooth 経由のデバッグは同時には行えずどちらか片方だけ選ぶ形になるようです。
● 3番目のアーキテクチャ
Android Wear デバイスに新しい SoC 搭載機種が登場しています。これまで Moto 360 (初代) 以外の Android Wear 端末はすべて Snapdragon 400 が用いられていました。CPU Clock や有効な CPU core の個数に違いはあるものの中身は同一です。
Moto 360 (初代) だけは Motorola MOTOACTV の流れを汲む設計となっており TI OMAP3630 が使われています。OMAP3 は世代が古いため性能上の問題が生じる場合があり、アプリケーションの互換性のためにこれまで何度か苦労させられてきました。
最近発表された TAG Heuer Connected は Intel のプロセッサが内蔵されているとのこと。詳細は不明ですが、OMAP3, Snapdragon 400 に続く Android Wear デバイス 3番目のアーキテクチャになります。ARMv7A でも動作しますが、バッテリー効率を考えると NDK を使う場合できるだけ x86 にも対応しておくことが望ましいと思われます。
関連ページ
・Smart Watch Spec 一覧
・Android Wear OS 一覧
関連エントリ
・Android Wear 5.1.1 3D-imclock の更新と Moto 360
・Android Wear 5.1.1 は Wi-Fi による同期に対応、Apple Watch との違い
・Android Wear 5.0 Watch Face API 対応と互換性
● Android Wear と Version 一覧
Android Wear は何度か UI の大きな変更が行われています。当初は Android 自体のバージョンと連動していましたが、5.0 以降は Android Wear のみのバージョンが併記されるようになりました。下記はわかっている範囲でのこれまでの Android Wear のバージョン一覧です。
Version | API | 新機能(一部) |
---|---|---|
Android Wear 4.4W | 20 | |
Android Wear 4.4W.2 | 20 | Offline Music Player |
Android 5.0 + Android Wear 1.0 | 21 | Custom Watch Face |
Android 5.1 + Android Wear 1.1 | 22 | AppMenu, Wi-Fi |
Android 5.1 + Android Wear 1.3 | 22 | Interactive Watch face, iOS |
2015年11月段階での最新版は Android 5.1 + Adnroid Wear 1.3 になります。Interactive Watch Face に対応したため再び Home Menu の UI が変更されています。Watch Face のタッチだけではメニュー画面にならず、画面の右端からスワイプで呼び出すようになっています。
● 複数デバイス対応とデバッグ
どのバージョンで対応したのか不明ですが、一つの端末に複数の Android Wear Device をペアリングできるようになりました。
例えば同じ Nexus 5 に LG G Watch と Moto 360 の 2台の Android Wear 端末をぶら下げることが可能。通知は両方に届きますし、片方を Wi-Fi 接続に設定しておけば Nexus 5 本体の近くになくても通知を受け取ることができます。便利かどうかはわかりませんが、持ち歩くのは腕に1台、デスクサイドに固定で 1台といった使い分けもできるかもしれません。
Android Wear の通信(同期)は基本的に 2つの仕組みが用いられています。
・メッセージの送受信
・アプリごとの共有ストレージの同期
初期のマニュアルに従った作りでは列挙されたデバイスを区別していないので、すべての端末に同じように同期が行われます。たとえば 3D imclock の場合、スマートフォン側のコンパニオンアプリによる設定が両方の端末に同時に反映されることが確認できます。
複数のデイバスに対応したことでアプリ開発中の動作確認が少々楽になりました。以前はペアリングするために Android Wear 端末と同じ数だけスマートフォンやタブレットが必要でした。なお複数台接続した場合、Bluetooth 経由のデバッグは同時には行えずどちらか片方だけ選ぶ形になるようです。
● 3番目のアーキテクチャ
Android Wear デバイスに新しい SoC 搭載機種が登場しています。これまで Moto 360 (初代) 以外の Android Wear 端末はすべて Snapdragon 400 が用いられていました。CPU Clock や有効な CPU core の個数に違いはあるものの中身は同一です。
Moto 360 (初代) だけは Motorola MOTOACTV の流れを汲む設計となっており TI OMAP3630 が使われています。OMAP3 は世代が古いため性能上の問題が生じる場合があり、アプリケーションの互換性のためにこれまで何度か苦労させられてきました。
最近発表された TAG Heuer Connected は Intel のプロセッサが内蔵されているとのこと。詳細は不明ですが、OMAP3, Snapdragon 400 に続く Android Wear デバイス 3番目のアーキテクチャになります。ARMv7A でも動作しますが、バッテリー効率を考えると NDK を使う場合できるだけ x86 にも対応しておくことが望ましいと思われます。
関連ページ
・Smart Watch Spec 一覧
・Android Wear OS 一覧
関連エントリ
・Android Wear 5.1.1 3D-imclock の更新と Moto 360
・Android Wear 5.1.1 は Wi-Fi による同期に対応、Apple Watch との違い
・Android Wear 5.0 Watch Face API 対応と互換性
新しい Apple TV は Apple A8 搭載で Android TV や Fire TV 同様アプリケーション走らせることができるようになっています。vfpbench を試してみました。clock 数から計算すると Apple TV の CPU は 1.4GHz だと思われます。
詳細は下記に追加しています。
・VFP Benchmark Log
同等の TV 用プレイヤーデバイスとの比較。
(SP/DP/SP-MT/DP-MT の単位は GFLOPS, 数値が大きい方が高速)
GPU は下記の通り
SoC/CPU core が異なるもののなぜか GPU はみな PowerVR です。動作クロックは不明ですが型番上は Apple TV の GPU が一番性能が高いことになります。
なお Android TV は Nexus Player 以外にも存在しているため性能にはばらつきがあります。例えば NVIDIA SHILED も Android TV です。
下記ページも更新しました。
・Video Game Console スペック一覧
いずれも GameController に対応しており Game Console のような使い方も可能となっています。
Nexus Player, Fire TV は純正の Wireless Game Contoller が用意されていますし、Android に対応した Game Pad を USB 接続することも可能です。特に Fire TV はフルサイズの USB コネクタなので変換アダプタも不要。Apple TV は iOS 仕様の Bluetooth ゲームパッドを使うことができます。

↑左上から AppleTV, Fire TV, Nexus Player
Apple TV は厚みがある代わりに AC アダプタが不要です。

↑付属リモコン 左から Nexus Player, Fire TV, Apple TV
充電式で乾電池が不要な分だけ Apple TV のリモコンは薄型です。Nexus Player, Fire TV はどちらもリング状の方向キーでセンターが決定、左下に Back キー。Apple TV はカーソルの代わりにタッチパッドがついており押し込みで決定。MENU がバックキー相当です。
関連エントリ
・ARM Cortex-A72 の浮動小数点演算速度 (Amazon Fire TV)
・Amazon Fire TV と OpenGL ES 3.1, TV Stick の OS
・Nexus Player を GamePad&Mouse で使う、他
・Android 5.0 Nexus Player x86 と対応 ABI
ARCH: ARMv8A FPU: AArch64 NEON SingleT SP max: 22.197 GFLOPS SingleT DP max: 11.105 GFLOPS MultiT SP max: 44.331 GFLOPS MultiT DP max: 22.084 GFLOPS CPU core: 2
詳細は下記に追加しています。
・VFP Benchmark Log
同等の TV 用プレイヤーデバイスとの比較。
device | CPU | SP | DP | SP-MT | DP-MT | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
Apple TV | Cyclone | 1.4GHz | 2 | 22.2 | 11.1 | 44.3 | 22.1 |
Fire TV 2015 | Cortex-A72/A53 | 2.0GHz | 2+2 | 15.9 | 7.9 | 31.8 | 15.9 |
Nexus Player | ilvermont | 1.8GHz | 4 | 8.7 | 2.7 | 33.9 | 10.7 |
GPU は下記の通り
device | SoC | GPU | API | ASTC |
---|---|---|---|---|
Apple TV | Apple A8 | PowerVR GX6450 | ES3.0/Metal | Y |
Fire TV 2015 | MT8173C | PowerVR GX6250 | ES3.1 | Y |
Nexus Player | Atom Z3560 | PowerVR G6430 | ES3.1 | N |
SoC/CPU core が異なるもののなぜか GPU はみな PowerVR です。動作クロックは不明ですが型番上は Apple TV の GPU が一番性能が高いことになります。
なお Android TV は Nexus Player 以外にも存在しているため性能にはばらつきがあります。例えば NVIDIA SHILED も Android TV です。
下記ページも更新しました。
・Video Game Console スペック一覧
いずれも GameController に対応しており Game Console のような使い方も可能となっています。
Nexus Player, Fire TV は純正の Wireless Game Contoller が用意されていますし、Android に対応した Game Pad を USB 接続することも可能です。特に Fire TV はフルサイズの USB コネクタなので変換アダプタも不要。Apple TV は iOS 仕様の Bluetooth ゲームパッドを使うことができます。
device | RAM | ROM | LAN | USB | SD | 電源 |
---|---|---|---|---|---|---|
Apple TV | 2GB | 32/64GB | Y | Type-C | -- | 内蔵 |
Fire TV 2015 | 2GB | 8GB | Y | USB2.0 | microSDXC | 専用ACアダプタ |
Nexus Player | 1GB | 8GB | N | microUSB | -- | 専用ACアダプタ |

↑左上から AppleTV, Fire TV, Nexus Player
Apple TV は厚みがある代わりに AC アダプタが不要です。

↑付属リモコン 左から Nexus Player, Fire TV, Apple TV
充電式で乾電池が不要な分だけ Apple TV のリモコンは薄型です。Nexus Player, Fire TV はどちらもリング状の方向キーでセンターが決定、左下に Back キー。Apple TV はカーソルの代わりにタッチパッドがついており押し込みで決定。MENU がバックキー相当です。
関連エントリ
・ARM Cortex-A72 の浮動小数点演算速度 (Amazon Fire TV)
・Amazon Fire TV と OpenGL ES 3.1, TV Stick の OS
・Nexus Player を GamePad&Mouse で使う、他
・Android 5.0 Nexus Player x86 と対応 ABI